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ポール・スポング博士からのメッセージ

 いよいよ、オルカライブの第三回目がスタートします。今回も、カナダ、ブリティッシュコロンビア州にあるジョンストン海峡の景観と音を、インターネットを通じて世界中の人たちにお届けします。
ここジョンストン海峡は、夏から秋にかけてオルカたちが集う場所として世界的に有名な場所です。彼らの目的は、この地に集まってくるサケの大群。また、仲間たちに会うことも大きな目的の一つです。
そうして集まってくるオルカたち、そして彼らが暮らすすばらしい景観を目当てに、毎年何万人もの人々がジョンストン海峡を訪れます。でも、誰もがそんな旅行を楽しめるわけではありません――旅行にかかる費用や時間は相当なものです。それに、自然は有限で、もろいものです。ですから、誰もがここを実際に訪れる必要はないのです。今は、私たちのスポンサー、NTTデータのおかげで、インターネットを使える人なら誰でも、オルカと、彼らが住むすばらしい世界を体験することができるのですから。

 遠く離れた場所に住む人々に、テクノロジーを使って自然界の生の音や光景を届けることは、果たして有意義なことなのだろうか。オルカライブは、それを実験するものとしてスタートしました。そして今、その疑問に対する答えははっきりと出ています……そうです、それはとても意味があることなのです!
昨年(2001年)は、半年間のライブ期間に70ヶ国以上の人々が私たちのサイト(www.orca-live.net)を訪れ、のべ4,500万ものアクセスがありました。アクセス数の膨大さも驚くべきものですが、多くの人にとってもっと大きな衝撃だったのは、質の高いライブ体験そのものだったのです。ある人は、こんなコメントを寄せてくださいました――「この小さな世界が、私の日々のオアシスなのです」。人々が互いの結びつきを失い、機能不全に陥っている現代社会のなかで、彼のコメントはオルカライブに安らぎを見出している多くの人々の思いを代表するものだと思います。
心をすべて開放し、自然のなかにただ一人身を置いたときの体験は、すばらしいものです。私たちは、テクノロジーがその究極の体験の代わりになることができるとは思っていません。ですが、テクノロジーが進化していけば私たちが提供できる「自然」も、よりよいものになっていくでしょう。今の不完全な技術でさえ、これだけ偉大な力を持っているのです。求めれば誰もが自然界を身近に感じることのできる未来は、どんなにすばらしいものでしょうか。地球は、私たちのふるさとです。私たちは地球を必要としていますし、まただからこそ、地球を理解しなければなりません。これこそが、ネイチャーネットワークが目指しているものなのです。

オルカたち、そして彼らが暮らすケルプと魚たちの色とりどりの世界――今年のライブの「メニュー」はそれだけではありません。沖永良部島の水中カメラから、かわいい亀たちの世界もライブで見ることができるようになりました。そのほかに、世界のさまざまな場所の自然を見ることができるサイトのリンクも徐々に増えつつあります。

 ようこそライブ2002へ。そして、さらに大きくなったネイチャーネットワークへようこそ!

2002.6.7





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